「人工知能の進化によりいまある職業がなくなってしまう」「学校で教えていることが将来通用しなくなるのではないか」といった不安の声をよく聞くようになりました。実際、10年先を予測することは困難であるとも言われています。
私たちが生きてきた20年よりも、この先20年はより多くの変化への対応を強いられるわけですが、子供たちにはどのような時代であってもたくましく生きてもらいたいと思いますし、私たちが想像できない社会を創り上げてもらいたいとも思います。
このような背景もあり、小学校では2020年度からプログラミング的思考を授業に取り入れています。子供たちが、自信を持って自らの道を切り開き、より良い社会を創造できるよう、必要な資質や能力を育んでもらうことを目的としています。
この「プログラミング的思考」という言葉を良く耳にしますが、学校では算数や理科等の授業でプログラミング的思考が学べるようカリキュラムが組み込まれていたり、実際にScratchを使ったプログラミングの授業が実施されています。
しかし、学校によっては、プログラミングを教えられる先生が不足していることや、限られた時間の中での指導は難しいという話も聞きますし、プログラミングに向いている子供の能力を伸ばすという点においても、あまり高度な内容を授業に組み入れるのは難しいだろうと思います。
私達は小学校や中学校で学ぶプログラミング教育を補うために、学校や地域社会との連携、民間企業と協力して、より多くの子供たちがプログラミングにふれられる場を作っています。一方的に教わるだけでなく、基礎を学び、応用し、活用していく力を育むことをひとつの目的としています。
子供たちがプログラミングを「楽しい！」「面白い！」「もっと上手くなりたい！」と強く思えるような場を作りたい。
この想いにご賛同いただける方々と協力して、よりよい社会づくりに向けて取り組んで参りたいと思います。

特定⾮営利活動法⼈こどもプログラミング普及委員会

理事⻑ 花⽮ 卓司